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パレスチナ難民看護師養成事業について
国際連合パレスチナ難民救済事業機関本プロジェクトでは、レバノンで暮らすパレスチナ難民の学生が医療看護学士の学位・資格を取得するために一食の献金が役立てられています。
現地では、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)とベイルート・マカセッド大学が連携し、学生が大学で高度な看護士養成教育を受けられるように活動。看護師のニーズは高く、同大学卒業生の就職率は100%となっています。
現在、一食の献金により9名の学生が奨学金を受けて学んでいます。奨学生の多くは優秀な成績で卒業し、看護現場で活躍。その収入で家族を支えながら生活しています。
背景
1948年のイスラエル建国に伴い、70万人以上のパレスチナ人が故郷と家を失い、ガザ地区、ヨルダン川西岸地区、レバノン、ヨルダンなどに逃れました。以来、人々は故郷に戻ることを願いながら、各地で難民として暮らしています。
レバノンに逃れたパレスチナ難民は過酷な生活を強いられています。貧困や差別だけでなく、その権利が極めて制限されているからです。彼らには他の海外から来た人々と同様の市民権が与えらず、教育や医療にアクセスすることができません。ベイルート・アメリカン大学が行った社会経済調査によると、レバノンで生活するパレスチナ難民の65%は未だに貧困生活を強いられているという結果が出ています。
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こうした環境の中、看護師はパレスチナ難民が就くことのできる数少ない職業の一つとなっています。レバノンでは看護師不足が深刻で、政府や医療関係者は外国人に頼らざるを得ない状況です。そのため、外国人看護師の中にはパレスチナ難民も含まれており、彼らはレバノンの病院で正規に雇用されます。看護師になることで、パレスチナ難民が収入を得て暮らせるようになります。
受益者の声
ジャナ・アバウ・ハウスさん
ジャナ・アバウ・ハウスさん(マカセッド看護師学校 2年生)
この奨学生に選ばれたことを大変光栄に思っています。これから看護の勉強と共に心理学の専攻を続けます。身体的な病気と同様に精神的な病気は重要なものであり、これらはお互いに関係していると私は信じています。これからの勉強がとても楽しみですし、頑張りたいと思っています。私と家族にとって本当に必要なときに、この奨学金支援をいただけたことをお伝えしたいです。心身ともに人々を救える職に就くチャンスをいただけたことに感謝しています。
ご支援くださった皆さん、私が看護師としてこの世界で役に立つという夢への第一歩をくださり、本当にありがとうございます。