一食ブログBlog

テンボくんからのお手紙

Oct 14, 2024

マラウイ学校給食プロジェクトのおかゆ配付により、再び学校に通うことができるようになった
ブレッシング・テンボくんから手紙が届きました!

こんにちは。僕はチティパ地区の学生、ブレッシング・テンボです。
マラウイ赤十字社を通じて、甘くてとても美味しいおかゆを食べることができています。
 僕たちの住んでいるところでは、気候変動の影響を受けて、気温が高い時期が長くなっていて、
雨が降る期間は短くなっています。
おかゆのおかげで、僕たちは元気を取り戻し、学校を休むことなく勉強を続けることができています。
食事を捧げてくださった日本の皆さんに感謝しています。 皆さんに神のご加護がありますように。

○事業報告:「パトリック・ダンカン・フィリからの手紙」 マラウイ赤十字社(MRCS)のパトリック・ダンカン・フィリです。
私たちは、一食平和基金からご支援をいただき、学校給食プロジェクトを実施しています。

マラウイでは一般的に、農業が主な生計手段となっています。 農業は同国の輸出収入の90%以上、国内総生産(GDP)の約39%、雇用全体の85%を占めています。 1990年代以降、悪天候が続き、農業成長率の不安定化が記録されています。これは、同国のほとんどの世帯の食糧安全保障の状況に多大な悪影響を及ぼしています。数年前までは、雨季は11月に始まり、4月か5月まで続きました。しかし、最近では12月に雨が降り始め、3月以前には雨が止んでしまいます。現在の雨の降り方の予測不可能な状態により、この地域の農作物は新たな害虫や病気の被害を受けやすくなり、農作物の収穫量は大幅に減少しています。気候変動に強い作物を栽培しているにもかかわらず、気候条件の変化はそれを上回っています。

マラウイ赤十字社(MRCS)は、2023-24年の農業シーズンにチティパ地区で学校給食プロジェクトを実施し、ルワカ幼稚園・小学校、ルワンボ幼稚園・小学校の4つのセンターにて支援を行いました。このプロジェクトでは子どもたちに栄養価の高いトウモロコシと大豆のおかゆを給食として提供しています。またプロジェクトが終了してからも継続して各センターで子どもたちにおかゆを提供できるよう農業資材も提供しました。

マラウイ赤十字社は、2016年より、立正佼成会一食平和基金の資金助成を受け、同様のプログラムを実施しています。まずはマラウイ中央部のデッザ地区にあるチファジ小学校とカワリザ幼稚園で開始し、3シーズンにわたって実施しました。その後、マラウイ赤十字社は、ルンピ地区のボレロ小学校、ムロー小学校、ボレロ幼稚園、ムロー幼稚園で、2シーズン連続で同プロジェクトを実施しました。2021年から2022年のシーズンには、同じ地区のチンヨロ小学校、チンヨロ幼稚園、ムコンベジ小学校、ムコンベジ幼稚園でプロジェクトが実施され、2022年から2023年の農業シーズンには、再びルンピ地区のカチュル伝統的自治体のムフィタパシ小学校、ムフィタパシ幼稚園、ルラ小学校、ルラ幼稚園で実施されました。

これまでMRCSは実施地域の自治体を活用し、地域の政府機関と効果的に協力しながら、プロジェクト実施の持続可能性を図ってきました。 学校給食プロジェクトの目的は、チティパ地区のルワカ幼稚園・小学校、ルワンボ幼稚園・小学校における就学前および初等教育段階の児童に特に重点を置き、児童の栄養状態の改善に効果的に貢献することです。

今シーズンは、対象センターのすべての年齢の児童を対象に、性別、宗教、人種などに関係なく支援を行っています。このプロジェクトを通じて、以下の人数におかゆを提供することができました。

○ルワカ小学校
男子 = 458人
女子 = 523人
合計 = 981人

○ルワカ幼稚園
男子 = 142人
女子 = 157人
合計 = 299人

○ルワンボ小学校
男子 = 386
女子 = 492
合計 = 878

○ルワンボ幼稚園
男子 = 254
女子 = 248
合計 = 502

このプロジェクトは、主に地区議会、教育局課長、社会福祉、地域開発、地区保健所、対象小学校・幼稚園の運営委員会といった関係者との効果的な連携ができ、持続可能な最良の結果を出すことができました。さらに、このプロジェクトはコミュニティを巻き込み、共同菜園への参加、収穫、おかゆの調理に関する研修の効果により、プロジェクトの基本的な目標を達成することができました。学校給食プロジェクトの導入後、支援を受けた学校・幼稚園は大きな成果をあげています。給食がなかった時とは異なり、生徒の成績は大幅に向上し、毎日の出席率と試験結果の改善が、子どもたちへおかゆを提供したことによるものであることが証明されています。特に、以下の成果が達成されました。

(a) 短期的成果
・ルワカ幼稚園:対象地域の24~60ヶ月の子どもたちの94%が、地域型の幼稚園に定期的に通園している。
・ルワンボ幼稚園:象地域の24~60ヶ月の子どもたちの98%が、地域の幼稚園に定期的に通園している。
・ルワカ小学校:小学校の退学率が2%に減少。98%の子どもたちが退学せずに学校を卒業した。
・ルワンボ小学校:小学校の退学率は2%に減少した。98%の子どもたちが退学せずに学校を卒業した。

(b) 中長期的成果
・ルワンボ小学校、ルワンボ幼稚園、ルワンボ小学校、ルワンボ幼稚園では、共同菜園の収穫量が増大した。これにより、プロジェクト終了後も同幼稚園と小学校での食糧供給が維持される。
・プロジェクトでは食料を調達し、対象の4つのセンターに配布した。生徒たちは栄養価の高いおかゆを摂取しており、健康状態が改善され、栄養失調や衛生面の病気の再発が抑えられている。この食料供給は、菜園の収穫によって継続される予定。

私たちは、現在実施中のプロジェクトを超えて、同様のプロジェクトを同じ地区内の新たな場所での実施を検討中です。引き続き、既にプロジェクトを行った地域での持続可能性もモニタリングしていきます。私たちは、一食を捧げる運動を実践してくださっている皆さんの支援に大変感謝しており、一食平和基金と提携して生徒たちに食事を提供できることを光栄に思っています。