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ともに味わう学ぶ喜び

Oct 14, 2023

一食平和基金と合同で「バングラデシュ貧困地域への学用品支援プロジェクト」を実施しているNPO法人立正佼成会バングラデシュのオヌズ・ボルアです。
この事業は、2021年1月から開始し、NGO立正佼成会バングラデシュとして初めての事業であり、現在3年目に入っています。
バングラデシュにおける教育の問題は深刻です。経済成長率だけを見ると大幅な向上が見られるものの、GNPはまだまだ低く、貧富の差は拡大し、児童労働に頼る貧困層はいまだ多数を占めている状況です。労働を余儀なくされている児童・生徒は勉強したくてもできません。たとえ勉強する時間があっても学用品を購入できずにいる児童も多いのです。国民の識字率76.7%(2022年バングラデシュ統計局)はそのことを明確に表しています。勉強したくてもできない児童・生徒に光を当てることは彼らに生きる希望を与えることとなり、バングラデシュ国の将来の発展に役立つものと私たちは考えています。
都市部でのスラム問題もありますが、貧困に悩む人々は農村部に多く見られます。私たちの財力にも限りがありますので、まずは近郊の貧しい地域の学校を三校選び、そこに通う児童生徒に学用品を贈ることを考えました。三校というのは支援する総生徒数を500人として考えると三校ぐらいになるからです。
また、次に何を支援するかの問題がありました。教師の方々、親御さん、そして直接の受益者である子どもたちの気持ちを考えました。その結果、ノートや筆記用具とともにそれらを入れるバッグが一番必要なことが分かりました。そこでバッグとそのなかに学用品を入れて贈呈することに致しました。

2022年11月23日 チッタゴン県フォチクチョリ地区でヴズプル様子です。

フォチクチョリ地区での配布

私の家族は村で大変貧しいです。佼成会から私に新しい鞄、学品を配布した時に涙が出ました。鞄を持って学校へ行くことが夢でもなかったからです。これからもっと勉強に頑張ります。
(プシュポ・ボルア・モニ 女性 中学1年生 12歳)

 

2022年11月28日 チッタゴン県ラム地区での様子です。

学用品を受け取る学生

今回、私は佼成会から新し鞄や学品を頂いて、大変嬉しく思います。素敵な鞄、ありがとうございます。
(サンシホン・クミ 女性 小学2年生 7歳)

 

2022年11月30日 コックスバザール県ジロンジャ地区での様子です。

学用品を受け取る学生

学校の先生から新しい鞄や学品を頂くことが聞いて驚きました。お父さんに何回もお願いしても買ってくれなかったです。新し鞄を持って一所懸命に勉強します。
(ソロミラ・ボルア 女性 小学5年生 10歳)

 

貧困層の人々の人数を数えると私たちの活動は大海の一滴かもしれません。しかし、この活動を通して出会った子供たち、親御さん、学校関係者、地域有識者の輪は確実に広がっていき、バングラデシュの子どもたちの教育に少しでも役に立つものと信じています。
お陰様で、一食平和基金運営委員会の皆さまには活動の継続を理解していただいています。私たちはこの活動を通して多くの方々と出会い、この輪を広げていけるよう努力することをお誓い致します。一食平和基金に募金して下さった皆さま方に心よりお礼を申し上げます。誠にありがとうございます。