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「自分も小さな一歩を踏み出すことができた」— 難民問題に対して取り組んだボランティアの声
Jul 26, 2024
難民支援協会(JAR)の活動にボランティアとして参加し、日本の難民について知ってくださった方々からのメッセージです。
(大学生、20歳)
ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、戦争や難民の現状について関心を持つようになり、Meal for Refugees(M4R)の活動に携わらせていただくことになりました。Meal for Refugees(M4R)は各大学食堂にて難民の故郷の料理を提供し、難民への理解を広げる活動です。難しいニュースに興味がない人でも、「食」という身近なツールによって難民問題に触れるハードルを下げ、当事者へ親しみを持つことができます。難民である人とそうでない人を結ぶ貴重な役割をさせていただいていると自負しております。これからも大学生が中心であるMeal for Refugees(M4R)の特徴を生かしながら、この活動を広げて参ります。
(会社員、30代)
今までボランティア等をしたことがなかったのですが、DAN DAN RUNチャリティラン&ウォーク実行委員の募集を見て、自分のもっている知識を活かして何かお役に立てることがあればと思い、参加することにいたしました。難民支援や国際協力というと、大きな問題に対して自分に何ができるのか…という気持ちになってしまいますが、ボランティアを通して、自分も小さな一歩を踏み出すことができたのではと思います。
一食平和基金の支援を受け、「国内難民支援に関する理解促進のための情報発信及び人材育成に向けた支援」事業を実施している難民支援協会の田中です。継続的なご支援に心から感謝いたします。
〇事業の概要
世界では、日本の人口とほぼ同じ1億2千万人を超える人が故郷を追われています。しかし、日本での難民認定率は3.8%(2023)と厳しく、非常に低い水準にとどまっています。一方で、コロナ禍による入国制限緩和の影響を受け、日本に逃れてくる人は増えており、2023年の難民申請者数は13,823人となりました。JARへの来訪者が月600人を超えることもあり、支援現場では、来日直後の住居手配が追い付かず、多くの方に野宿を強いることになりました。2023年6月に入管法改正案が採択され、社会の注目が下火になりましたが、難民申請者を取り巻く窮状や支援の現場のひっ迫についてJARからの発信を強化し、多くの方に現状を伝えることができました。
難民移民を取り巻く状況の厳しさが目立つなか、人材育成・ボランティア機会としての取り組みである、Meal for Refugees(M4R)やDAN DAN RUN チャリティラン&ウォークでは、難民への共感と理解を強く持った人たちが集まりました。
〇活動紹介1:オンラインでの情報発信
難民について社会に広く伝えるために本事業で重視しているのが、ウェブサイトやSNSによる発信です。本年は難民申請者の保護費に関する制度的課題を伝える解説記事を作成し、多数のメディア掲載にもつなげることができました。
「難民問題」を他の社会課題と交差する問題として捉え直し、関心層を広げていく発信にも強化しました。例えば、警察による不当な職務質問(レイシャルプロファイリング)の改善を求めるオンライン署名キャンペーンに賛同し、他団体とともに問題提起のための発信を行いました。
〇活動紹介2:大学生による難民を伝える活動「Meal for Refugees(M4R)」
難民支援に関わる人材を育てることも目的とした取り組みである、大学生を中心としたMeal for Refugees(M4R)。活動に参加した学生からは「この活動を通じて初めて知った難民の方々の問題がたくさんあった」との声があるなど、参加する学生自らにとっても問題意識を喚起する機会となりました。
〇活動紹介3:「DAN DAN RUN チャリティラン&ウォーク」の開催
学生だけでなく、社会人ボランティアの取り組みにも力を入れています。DAN DAN RUNチャリティラン&ウォークは、社会人を中心としたボランティアによる実行委員会が主催したチャリティイベントです。2023年5月に第8回を開催、28名の実行委員が企画運営を担い、35名が当日運営ボランティアとして活躍しました。