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マラウイのバーサさんからの手紙~聖エジディオ共同体との合同事業~

Mar 26, 2025

マラウイで実施されている聖エジディオ共同体との合同事業・DREAMプログラムの受益者であり、「アクティビスト」と呼ばれるボランティアとしても活動しているバーサさんから、お手紙が届きました!

 

私の名前はバーサです。
聖エジディオ共同体が運営するマラウイのDREAM保健医療センターのアクティビストです。
私に人生の第二のチャンスをくださったことに感謝をお伝えするために、私の経験をお話ししたいと思います。

手紙をくれたバーサさん

DREAMプログラムとの出会いは、新しいセンターが開設されることを知った2006年でした。
私は子どもと一緒にセンターを訪問し、すぐに支援を受けました。
診察の過程でHIV検査を勧められ、そこで陽性であることがわかりました。辛い瞬間でしたが、プログラムの支援のおかげで、私と娘はすぐに治療を開始し、慎重に経過をみていただきました。

現在私の娘は8歳になり、小学校の2年目を終えて元気に過ごしています。
娘が健康であることは私にとって一番の喜びであり、DREAMプログラムには心から感謝しています。

しかし、DREAMプログラムは単に治療を受けられるようにしてくれただけでなく、
私に希望と活力、そして新たな目標を与えてくれました。センターから励まされながら研修を受け、私はこのプログラムのアクティビストになりました。現在私の役割は、他の女性たちをサポートしながら、HIVでありながらも充実した尊厳ある人生を送れると彼女たちに伝えていくことです。

私は、診断結果を恐れず検査を受けるよう伝え、そして一番大事なこととして、子どもたちが健康に生まれてくるように、特に妊娠中は治療を続けるよう促しています。

DREAMプログラムは私に新しい人生を与えてくれました。そしてアクティビストとしての今の私の目標は、他の女性たちにも、自分たちに未来があると信じてもらうことです。

 

★事業報告:「マラウイにおける健康と市民権の促進」

立正佼成会の貴重な支援により、聖エジディオ共同体はマラウイに希望と進歩をもたらすDREAMとBRAVO!プログラムを推進することができました。

DREAMプログラムは、ムテンゴ・ワ・ンテンガ保健センターでHIV/AIDSとともに生きる人々に重要な支援を提供しています。

この活動の中心は、母子感染予防治療(PMTCT)です。これは、HIV陽性の母親から生まれた子どもがHIVに感染せず健康に出生できることを目的とした治療法です。この治療法により、HIV陽性の母親から生まれた子どもの99%はウイルスに感染せずに生まれており、DREAMプログラムを通じてその効果が証明されています。

診察の様子

マラウイの農村部に位置するムテンゴ・ワ・ンテンガ保健センターは、マラウイにとって必要不可欠な施設です。
ここでは、HIV/AIDSの治療と予防が、先進国と同水準で行われています。
さらにDREAMプログラムは、HIV陽性患者の健康と生活の質を向上させるだけでなく、地域社会全体にも影響を与えています。
このプログラムは、長年にわたり医師、看護師、検査技師、ソーシャルワーカーを含む多くの医療専門家を養成し、地域の医療システムを強化に貢献してきました。
ムテンゴ・ワ・ンテンガ保健センターは、DREAMプログラムの献身的な努力と統合的なアプローチによって、命を救い、健康を促進し、国の医療状況において重要な役割を果たし続けています。

DREAMプログラム:研修の様子

一方、バラカ地区で実施しているBRAVO!プログラムでは、すべての子どもが出生証明書を取得するという基本的な権利を得られるよう活動しています。
この地域では、人身売買、児童労働、性的搾取、臓器売買などの深刻な危険にさらされることが多い脆弱な子どもたちが、人口の60%を占めています。
2015年以来、BRAVO!プログラムは出生登録を通じて、すべての子どもが法的なアイデンティティを持てるように取り組んでいます。

BRAVO!:出生登録作業の様子

現在このプログラムのおかげで、出生登録はバラカの日常生活に欠かせないものとなりました。
出生証明書を持つことは、さまざまな形態の虐待から子どもたちを守るだけでなく、社会的・家族的構造を強化し、マラウイの行政システムの効率性の向上にも貢献しています。

マラウイで、このような希望と連帯の思いを具体的な支援へとつなげ続ける重要な活動は、立正佼成会の支援がなければ不可能でした。

ご支援いただき、本当にありがとうございました。