一食ブログBlog

2人の子ども達を連れてクラクフにたどり着いたニーナさん

Aug 15, 2026

私の国では…4年前ウクライナでの戦争が始まって間もなくクラクフに避難してきたヒエリエティエイさんからお礼のお手紙をお届けします。

 

私たちは戦争から逃れるためポーランドに避難してきたウクライナの家族です。私の名前はニーナ・ヒエリエティエイ。息子ディミトロは13歳、娘イェリザベータは10歳です。日本からの支援は、私たちがポーランドに避難して来た当初から続いています。衣類、家電製品、学用品やスポーツ用品、食料といった生活必需品を届けてくれています。私の子どもたちは健康診断を受ける必要があったのですが、私立病院では検査費が非常に高く、また国民保険のきく医療機関では診断を1年以上も待たねばなりませんでした。そんな中、皆様からの支援のおかげで、子供たちは私立病院で検査を受けることができ、すぐに治療を始めることができました。毎月の食料、衛生用品の支援も私たちにとって大きな支えとなっています。アンナ先生とカズさんが定期的に企画してくれるマンガ博物館の見学は、日本の文化を学ぶ良い機会です。日本を知ることで皆様を身近に感じることができます。アニメに興味を持っている子どもたちにとって、戦争を忘れリラックスできる素晴らしい時間になっています。

 

皆様のご支援はかけがえのないものです。クラクフ85小学校のウクライナ人家族共々、皆様からのご支援に心より感謝申し上げます。

 

ニーナ・ヒエリエティエイ

 

 


ニーナさんと子ども達

 

 

【事業報告】

一食平和基金の支援を受け、「ポーランド、クラクフにおける避難民支援」事業を実施した特定非営利活動法人日本チェルノブイリ連帯基金の神谷さだ子です。

 

2022年2月22日に始まったロシア軍のウクライナ侵攻は、NATO対ロシアの構造で話し合いによる、停戦の一致点を見いだせないまま、戦闘が続いています。当初は、戦車が国境を越えて侵攻する前時代の戦争を想起させられた日本中の皆さんから、いち早く現地とつながり、食料や日用品を支援する当団体にご寄付が集まりました。しかし、戦闘は長期化し、中東でイスラエルによるガザ攻撃と2026228日から始まった米国・イスラエルのイラン攻撃等、世界が戦争災禍に巻き込まれる中、ウクライナの人々が、どの様な状況にあるか、日本の人々の関心は薄くなっていきます。

 

世界中が不穏になる中で、確固として思う事があります。

大国・核兵器を持つ国の為政者に翻弄される一般の人々、特に子ども達に日本からできる事があります。できる範囲で、ささやかでも彼らの生活を支える事、子ども達の学びの場を提供できるよう応援する事です。20223月には、かつて、アウシュビッツに行ったとき案内していただいた日本人画家の宮永匡和さんがいました。彼と連絡を取って、直ぐにウクライナから隣国ポーランドに避難した家族への支援活動を始めました。

 

父は前線で戦わなければならない。子ども達は小さな手荷物を持った母に手を引かれ、国境を越えたと語っていました。しかし、戦闘がないクラクフでの生活も厳しいものです。世界中がインフレで物価上昇になり、言葉の問題で、母達は高収入の仕事に就く事ができません。アパートの家賃を払い、食べていくだけでカツカツだそうです。

クラクフの85番小学校に編入した約100人の子ども達とその家族を支えるための応援です。毎月の食料と成果用品、文房具の配布作業は、小学校の協力でお知らせを出していただきます。母親たちも子ども達も荷物を運んだり、保管するのを手伝ってくれる写真が届きます。

 また、現地の事業をけん引している宮永さんは、日本技術美術博物館に関わっています。ウクライナから避難している家族に日本を紹介する企画展に招待してくれます。戦争避難民の救済支援というだけでなく、日本文化の紹介も行っています。遠く離れた未知の国、日本に思いを馳せていただく交流活動も大切な一環となっているようです。

 

ウクライナ戦争は、ドローンによる無人機攻撃が主体となり、戦争の形も大きく変わりました。大国の為政者達の覇権主義の陰には、名もなき人々の苦悩があります。苦悩や恐怖が憎しみに変わらないように、避難されている皆さんに日本の私たちと繋がっているという実感を持ってもらえるよう活動を続けていきたいと思います。

 

皆さんからの一食をささげる運動は、かの地で苦難な生活を強いられている人々へとつながっています。どうぞ、皆さんと共にこれからもこのつながりを確かなものにしていくよう、よろしくお願いいたします。

 

 

85番学校の倉庫/食料等を手渡す

 



まんが館でのワークショップ/段ボールポールを使い、家を組み立てる