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夢と笑顔と希望と平和を届けたゆめポッケ

Jan 14, 2023

一食平和基金のご支援で、アフガニスタンでゆめポッケを配付させていただいている特定非営利活動法人ジェン・アフガニスタン事務所長代行のハミドゥラです。

ジェンは2001年からアフガニスタンで教育、水衛生、生計支援、緊急支援などの分野で活動しています。私は2011年にジェンに入職して以来、一食平和基金様のゆめポッケの配付に関わらせていただいてきました。

この国の教育制度は、40年以上にわたる持続的な紛争によって荒廃しています。2021年8月にタリバンが政権を掌握するまでの20年間、就学率の向上が進んでいましたが、現在もこの国の多くの子どもたち、特に農村部の子どもたちや女子にとって、初等教育を終えることは遠い夢のままです。2021年にこの国で学校に通っていない子ども420万人のうち、6割以上が女子でした。この国の女子の約半数は小学校に入学したことすらありません。
子どもが学校に通えない理由のひとつは、文房具や制服など必要なものを購入する経済力がないことです。

申し上げるまでもなく、ゆめポッケは子どもたちにとって本当に夢のようなプレゼントです。同時にゆめポッケは、子どもたちの家族をも経済的、心理的に支えています。これによって、多くの子どもたちが教育を受け続け、結果として成功の頂点に到達できるための刺激になると私は信じています。

パルワン県のチャリカ地区にあるミール・アリ・アフマド・シャヒード女子学校でゆめポッケを配付した際、校長のヒナさんはこう語ってくれました。

「私たちアフガニスタン人皆が大変な思いをしている中、ジェンと一食平和基金の皆さんがゆめポッケを配付し、生徒たちに笑顔と希望を与えてくれたことを嬉しく思い、感謝しています。多くの人が職を失い、国民皆に現金がありません。私たち教師でさえこの5ヶ月間給料をもらっていませんが、このような状況では、親は子どもを支えることができず、おもちゃはもちろん、文房具の費用さえ払えません。このゆめポッケは、大きなご寄付であり、貧しい時期に、生徒の両親を経済的に支援することになります。

私たちは、ジェンと立正佼成会の継続的な支援とアフガニスタンの弱い立場の人びとをお忘れでないことに感謝しています。ご支援本当にありがとうございます。」

配付後のモニタリングで、子どもたちに「ゆめポッケの中身のもので何をしますか?」と聞くと、多くの子どもたちが「勉強や宿題に使う」とか、「ゆめポッケをもらえなかった家にいる家族(兄弟や姉妹)と一緒に使う」などと答えてくれました。ゆめポッケを受け取った子どもたち自身がゆめポッケを受け取ったことによって、世代を超えて愛と平和を広めているのです。

ゆめポッケ配付の際、私は一生の思い出に残るシーンに出会いました。

ゆめポッケを開けて、中を見て、人形を取り出した女子生徒。その子が自分の気持ちを抑えきれずに何度も何度も人形にキスをしているのを見て、彼女は人形を持つという夢にたどり着いたのだろうと思いました。

人形にキスした後の女子生徒(残念ながら、人形にキスしているところを撮ることはできませんでした)

ホラ・ジャラリ女子学校の2年生に在籍していたザイナブという小さな女子生徒は、ゆめポッケの中身を見て次のように語りました。

「興奮しています。この人形が大好きで、きれいで、鉛筆の束もあるし、ノートも3冊あるし、他にもたくさんありますから。日本からの支援、そして素敵なプレゼントをありがとうございます。」

人形とカップを持ってインタビューに答えるザイナブさん

ゆめポッケの中身を見て驚くザイナブさん

ゆめポッケを受け取り、ポーズをとる男子生徒たち

ゆめポッケを手にした後、お互いの気持ちを伝え合う女子生徒たち

生徒のひとりが立正佼成会様へ感謝のメッセージとして描いた絵

生徒が描いた平和に関するダリ語のメッセージ。

メッセージの翻訳は以下の通りです。

私たちは、平和のために叫び、嘆願します。

平和は人生の幸福を意味します。
平和の影で、私たちは生き、進歩・発展することができます。

ジェンの運営に多大なご支援をいただいている一食平和基金様と立正佼成会の皆さまに、ジェンスタッフとして感謝申し上げます。

また、アフガニスタンの子どもたちの生活全体を変える大きなインパクトを与えた、アフガニスタン緊急事態へのご支援と、教育システムを支えるゆめポッケのご寄付について、アフガニスタン国民を代表して、一食平和基金様とそのご支援に改めて感謝いたします。

今後もジェンはアフガニスタンでの教育支援活動を継続してまいります。